現役美容師マコトが本音で明かすキャンセル問題
こんにちは美容室カシアの店主マコトです。
忘年会シーズンになると、飲食店の悲痛なキャンセルの実情をよくテレビで見ます。
最近はそういうドタキャンに対応した保険商品もあるぐらい問題化されております。
私は思います。ホテルはキャンセル料があるのに、なぜ飲食店並びに美容室や、ほかのサービス業にはないのか?
現役美容師マコトの本音を言いますと、キャンセル料をとることによって、そのお客様に悪いかなと思ってしまう(嫌われて来店していただけないんじゃないかと思ってしまうが本音です。
本人の体調不良・お子様の体調不良・急なお仕事・突然の訃報などは仕方ありません。
スタッフが大勢いるような大きなサロンの場合、席数にも余裕がありスタッフもたくさんおりますので1日にお迎えできるお客様の数が多いです。
しかし、小さな美容室は違います。
スタッフの数も少ないし席数も少ないので、前日からお客様ひとりひとりのカルテを出して準備、段取りをすることに時間がかかります。こうしたサービスの性質上、1日に施術することのできるお客様の数が決まってしまうため、予約制になっています。
なお、経営的な側面もあり、小さな美容室では1人のお客様にマンツーマンで対応しているところが大半です。美容室にもよりますが、1人あたり約120分の施術時間を想定し、予約制としているところが多いです。(経験の浅い、若い美容師では同じ施術が120分では終わらないことも多く、150分で設定していることも多いです)。
美容師は予約の時間内でそのお客様にどのような施術を、どう行うかを事前に考えます。いわゆる施術計画です。そして120分という時間は決して余裕がある時間ではないので、施術開始が予定より遅れると困るのです。
多くの美容室では、仕事や学校が終わる夕方ごろから予約が集中し、次々とお客様がやってきます。このため、後ろに引きのばすことは難しい状態です。
例えば施術が10分遅れでスタートした場合、そのお客様にに使える時間はケース・バイ・ケースではありますが、110分しかないということになります。
時間がない中で急いで施術をすると施術が中途半端になってしまう恐れがあります。これは美容師にとっても、お客様にとってもデメリットです。
ドタキャンは美容師との信頼関係を失う原因になります。予約時間は1人のお客様のためだけに空けてあるので、施術に来なかった場合、その時間が無駄になってしまいます。
ちなみに、ドタキャンをされた場合、美容師は怒るというよりはお客様にに何かあったのではないかと心配することのほうが多いと思います。ですから、当日、来店できなくなった場合は電話一本でいいので、ぜひ連絡をしてください。
仮にその美容室に不安を感じ、来店をやめたいと思った場合もできれば無断キャンセルではなく、その旨を伝えてもらったほうがありがたいです(それで怒るような美容師であれば、そのほうが問題です)。
■美容室の都合でたびたび施術開始時間が遅れる場合は要注意
一方、美容室の都合で、予約時間を過ぎて10~15分も待たされる場合もあるかもしれません。
前述のように、どこかで施術スタートが遅れたことで、後ろにずれ込んでしまっていることが理由かもしれません。しかし、それは美容室の問題です。
こうしたことを繰り返していると、お客様も「どうせ遅れるのだから」と予約時間を過ぎてからやってくるようになります。みんなが同じことをするとお客様の待ち時間はどんどん長くなり、施術が中途半端になる危険性だけでなく、「予約制なのに30分も待たなければならない」といった事態になります。これは好ましくありません。
美容師に技術があり、施術計画がきちんと立てられている。美容師とスタッフの連携がとれていて、無理な予約(同じ時間に複数のお客様を入れる、など)をとっていない。こういった美容室であれば、施術のスタートがたびたび遅れるようなことはないでしょう。言い方を換えれば、予約をきちんと守ってくれるのが「いい美容室」といえるのです。
訃報などで、どうしても白髪を隠したいなど、できる限りの対応をすべきという意識を持って仕事をしております。急な依頼がきたら、施術の合間や空き時間をやりくりして、施術枠を作ります。
ただし、他のお客様の予約が入っている時間は空けられないので、いきなり美容室を訪ねてこられてもすぐには施術ができません。再度、出直してもらうことが多くなってしまうので、まずは電話で問い合わせしていただけると幸いです。
まとめ
直前のキャンセル・日時変更・予約時間に来店しない・は大変困ります。
本人の体調不良・お子様の体調不良・急なお仕事・突然の訃報は除く
美容室カシアでは申し訳ございませんが、こういった行為を繰り返される方の予約は受け付けかねますので、ご理解のほどよろしくおねがいいたします。
美容室カシア 店主